国立科学博物館、通称「科博(かはく)」の特別展、昆虫MANIAC(マニアック)に行ってきました。こちらは2024年7月13日から10月14日まで開催されています。
サピックスの受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ2024年8月号では、国立科学博物館の女性研究者である木村由莉さんのインタビュー記事が掲載されていて、夏休みにいってみたい!として科博の特別展 昆虫MANIACが取り上げられていましたね。SAPIXの小学4年生の理科でも昆虫は取り上げられているので受験にも丁度良いですね。SAPIX小4理科の夏期講習2回目の授業のテーマは、「変」なむし 〜昆虫②〜 科博の昆虫マニアックとかけてます?と言うような学習テーマです。
毎年、科博の夏の特別展の内容は、どこかの中学受験の試験に必ず出題されるとの話もありますので、見に行ける方は行った方が良いかもしれません。我が家は、SAPIXの理科の先生が子供にお勧めしていて、子供も行ってみたい!と話していましたので行ってみました。
ここでは、科博の特別展に小学4年生を連れて行って、中学受験をするなら行った方が良いと思えたことを3つの視点から、科博 昆虫展の見どころをお伝えしていきたいと思います。
- 基礎学習ができる
- 聴覚・視覚・嗅覚・触覚も使って学べる
- 昆虫新常識を知ることで興味が深まる
国立科学博物館
場所
- JR「上野」駅(公園口)から徒歩5分
- 東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅(7番出口)から徒歩10分
- 京成線「京成上野」駅(正面口)から徒歩10分
の場所にあります。JR上野駅 公園口からは、出口出てまっすぐ歩き国立西洋美術館を過ぎてすぐ右に曲がったところにあります。
予約方法
携帯からWebで日時指定チケットを取ると並ばずに入場できます。
チケット情報|昆虫 MANIAC 国立科学博物館特別展 (konchuten.jp)
- 一般・大学生 2,100円(税込)
- 小・中・高校生 600円(税込)
混雑状況・所要時間
夏休み中の日曜日の13:30~14:00のところで予約しましたが、事前予約したQRコードを見せるだけで並ばずに入れました。ただし、入場した中は混んでいて、最後まで真剣にみると結構疲れます。因みに並んでほぼすべて見ると館内での所要時間は3時間ほどかかりました。
中学受験するなら行った方が良い3つの視点
基礎学習
中学受験でのテッパン。昆虫は頭部・胸部・腹部に分かれてますという説明図が、子どもにもわかりやすい感じで、身長より大きなパネルで解説するところから始まります。
テスト問題で、足はどこから生えているか記載しなさいとかありますけど、この図、分かりやすい!
完全変態と不完全変態の違い さなぎの時期の有無。ふか→脱皮→蛹化→羽化(うか)もこのパネルにかかれば思考の整理もしやすい!
こんな形で、子どもに分かりやすいように、大きなパネルで基礎学習をしてから実際の昆虫の標本に足を進めていく形になります。
ところで、昆虫と虫の違いは分かりますか?昆虫展では、昆虫と虫がどのような生き物なのか、ひとつづつ辿りながら回れますよ。
聴覚・視覚・嗅覚・触覚も使って学べる
通常博物館等は見ることを楽しみますが、科博の昆虫展では、見る以外にも、聴覚・臭覚・触覚まで使って楽しめるという優れものです。五感を使うと記憶するのに良いとも言われますが、今回の昆虫展では、色々な感覚を研ぎ澄ませて楽しみながら学んでいけると思います。
視覚
昆虫展を歩いて回る中でひときわ目立つ大きな昆虫オブジェ。トンボ・ハチ・チョウ・クモ・昆虫類のエリアにそれぞれ大きな昆虫オブジェが1体つづつ、合計5体のオブジェがあります。
とてもよくできていて、こちらはトンボエリアにあるギンヤンマのヤゴ。できれば音声ガイドで聞いてほしいのですが、音声もトンボの幼虫のヤゴだけあって、声も子供の声に変ってお話してくれます。口の下から大きな下あごを伸ばして獲物を捕まえる様子が大きなオブジェで表現されていてとても分かりやすいです。
下の写真はエゾオナガバチの巨大模型。真ん中の模型支えている支柱か?とも思える黒い細い棒は産卵管。随分長い産卵管なのねぇ。。。
こちらはオオナガトゲグモのオブジェ。赤と黒でかっこよい。南アジアから東南アジアにかけて生息しているそうです。腹部に硬い棘状の突起があるのが目立つオブジェ。
でもですね、実際の大きさは下記なのですよ。実物とオブジェを見比べて観察できるのも素敵なポイントです。
臭覚
嗅ぐ体験ができるのはハチの扉エリア
シタバチが集まる香りの体験ができます。香り体験は2種類。シタバチが好むユーカリの精油に含まれるユーカリトールや、糞などに含まれているスカトールの香りを手動で噴出することができます。左側の香りが強烈で、鼻についたのがしばらく残りました。右側は素敵な香り。シタバチは中南米にのみ生息しているそうですが、オスがメスへのアプローチのために花の香り成分を集める習性があるようです。
聴覚
聴覚体験できるのは、セミのエリアの中でも、素数(そすう)ゼミのエリア
アメリカとカナダには、17年周期で大発生するジュウシチネンゼミと、13年周期で発生するジュウサンネンゼミと呼ばれるグループのセミがいて、素数ゼミと呼ばれているそうです。17年と13年の公倍数となる年、すなわち221年に1回、両グループのセミの発生がアメリカ(またはカナダ)のどこかで重なるということが起きるのだそうです。とても珍しいですね。その千載一遇(せんざいいちぐう)の好機が2024年に訪れたそうで!!!
今回の展示では両グループが同時期に発生したイリノイ州シカゴに取材班を派遣して、その取材班が現地で見た光景や聴いた音の体感ができるのです!!!
実際に音は、箱?穴?の中に頭を入れて音の体験ができます。う~ん。。。なんともうるさい。最大で85〜86デシベル(パチンコ店の店内と同程度の音の大きさ)だそうです。是非体験してみてください。
ジュウシチネンゼミ
理解が深まる音声ガイド
音声ガイド、お勧めですよ。館内は結構混雑していて、中々進まないので、子どもはこの音声ガイドを何度もリピート再生していました。音声ガイドは600円/人。収録時間は約35分。1番から17番まであって、100番は、井出博士メッセージ 昆虫ってMANIAC! 200番は、スペシャルトラック 本展公式サポーター・アンガールズの山根さん、田中さんによる 新種発見エピソードです。
ナビゲーターは、人気テレビアニメ『SPY×FAMILY』のロイド・フォージャーの声優を務める江口拓哉さん☆子供は SPY×FAMILY が好きなのでこちらも飽きずに聞き入ってしまいます。
因みに、下の写真は、オオセンチコガネ 音声ガイドでは、うんこ虫のえほんができるまでのお話が聞けますよ。
実物はこちら。オオセンチコガネは動物の糞を食べる糞中です。実物は小さくてかわいいのね。。。
触覚
触る体験ができるのは、ハチエリア。植物に寄生したアブラムシの幼虫がつくる直径2㎝位の虫こぶという植物を異常発生させて作る巣の実物に触れることができます。虫こぶって初めて知りました~。見ました~。
他にも、標本に触れるのはNGですが、近くに手をかざして、大きさ比べならできます。蝶エリアではこんな感じで写真パシャリ。写真は子供の手です。それでも随分大きいのがわかります。
昆虫新常識を知ることで興味が深まる
- トンボの交尾はハート型
- ハチトハエの違いは後翅(こうし)にあり
- あごのあるガもいる
- クモは空を飛ぶ/クモは交尾しない
- 「タマムシ色」の秘密
どうです?どれも興味を惹きますよね。勉強がはかどるのは、子供が興味を持つのが1番です^_^
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