お盆休み、帰省に合わせて、子供と一緒に祖父母の田舎の畑を訪れました。塾や自宅での学習も大事ですけど、長い休みが取れる折角の機会ですので、体験学習も大事ですよね。都会ではなかなか見られない自然の風景に触れ、野菜がどのように育つのかを実際に見ることができる良い機会です。
中学受験の勉強といえば、机に向かって問題を解くイメージが強いかもしれませんが、実は自然の中での体験学習も大きな効果をもたらします。今回は、田舎の畑での体験を通じて、子供たちが中学受験に役立つ知識を身につけるための5つのポイントを実体験を交えてご紹介します。
野菜の成長過程を実際に観察
田舎の畑に行くと、ナスやトマト、キュウリなどの野菜がどのように育つかを間近で見ることができます。ビニールハウスの中に入ってきました。さて、このお花は何でしょうか?
花の特徴を言ってみよう
花弁がつながっている!
合弁花(ごうべんか)っていうのよ。花の色が紫色。さてこの花を咲かせる野菜は???
みなさんお分かりになりましたか?
正解は、そうです。なすです。
同じビニールハウスにあった、トマトにピーマン、そしてじゃがいもも同じナス科でお花が同じ形をしています。被子植物の双子葉類合弁花のナス科なんです。下の写真でも、ピーマンの奥になすがみえるでしょ。見つけられますか?同じ仲間の野菜なのですね。
教科書で学ぶだけでは理解しにくい植物の成長サイクルを、実際に目で見て学ぶことで、知識が深まりますね。
生態系の重要性を実感
畑には様々な生き物が住んでおり、自然の生態系がどのように機能しているかを体感できます。植物だけでなく、虫や小動物の役割を観察することで、自然環境についての理解が広がります。畑の裏山では、昆虫展で見てきたオオセンチコガネ(宮城県産)見えるかなと思って探してみたり。。。国立科学博物館特別展 中学受験するなら行った方が良い3つの視点
田んぼ周辺にはトンボが飛んでいて、
トンボの幼虫はなーんだ?
ヤゴ!
と会話を楽しんでみたり。因みにトンボは不完全変態。理由は?さなぎの時期がないから!
環境保護の意識を育む
野菜が育つ環境を知ることで、環境保護の重要性を学ぶことができます。農薬の使い方や土壌の保全など、持続可能な農業について考えるきっかけとなります。今回、なすがうどんこ病にかかっていました。うどんこ病とは、葉に白いカビがつく植物の病害です。
病害が進むと葉が落ちてしまい、果実にもカビが生じてしまうことがあるのです。カビが発生する好条件である、高温多湿になるビニールハウス内は発生しやすいようです。なすはアブラムシによる害もあるため、双方に効く農薬で除去することもあります。農作物を食べてしまうのが害虫、その害虫を食べる虫は天敵昆虫。
では、農薬を使わずに、天敵昆虫によって農作物を守るにはどうすれば良いのかな?
と田舎のおじさんからの質問。答え、分かりますか?
えと、えと、確かテントウムシはアブラムシが大好きなはず。。。
おっつ、息子君、サピックスでのお勉強の成果が少しは出ているかしら?
そう、テントウムシ。ナナホシテントウは幼虫も成虫もアブラムシを食べる昆虫なので、ビニールハウス内に放せば、ナナホシテントウがアブラムシを食べて、アブラムシがいなくなります。ナナホシテントウはアブラムシしか食べないので、ナスにとっても悪い影響が出ないのです!
理科の実践的な学び
自然の中で学ぶことで、理科の教科書に書かれている内容が実際にどう作用しているのかを理解しやすくなります。光合成や水分の吸収など、具体的なテーマを畑での体験を通して学ぶのも良いですね。畑仕事を通して、日々の生活に直結する知恵を学ぶことができます。例えば、野菜の収穫時期や保存方法など、実際に役立つ知識は、受験勉強だけでなく、将来の生活にも活かせるのではないでしょうか。
生活の知恵と実用的な知識
これ、なんだか分かりますか?竹をとってきて、竹を割って手作りで作った流しそうめんです。手前は水道のホース。竹ってどこから取れるの?どうやって割るの?から楽しく作成できるのも良い思い出です。2メーター近くにして皆で流しそうめんを楽しみました。どうやってつなぎ合わせればそうめんがこぼれないかなを考えて竹を組みます。これも、昔ながらの生活の知恵ですね。またこういった体験、田舎に行くからこそできることでもありますね。
田舎の田畑でのこうした体験は、机の上では得られない貴重な学びの機会です。中学受験を目指すお子さんにも、ぜひ自然に触れる体験を取り入れて、知識の幅を広げていきましょう。
今回は、田舎に帰省しながら受験勉強に役立てるものは役立ててしまおうをテーマに机上以外のお勉強をしましたので、取り入れられる部分、取り入れてみてください。
田舎の畑での経験が、これからの学びの一助となり、子供の成績アップに繋がることを期待しています。
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